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11月4日(金)⑥種取祭(沖縄県竹富町)

当日は朝一番にゲストハウスを出て石垣港から竹富島に出発しました。竹富島石垣島から約10分、距離にして6kmという他の離島に比べてかなり近い場所にあります。当日はよく晴れて気温も高く、11月でしたが半袖で過ごすのがちょうどいいくらいでした。さすが沖縄です。ある程度有名な祭事とあって乗客も結構いました。

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竹富島の到着してそこからは観光バスで祭りが行われる島の中心部辺りにある集落まで向かいます。車窓の外を流れる島の風景は緑が生い茂り街頭などもなくいかにも離島といった雰囲気で牛が普通にそこらじゅうで飼われていました。

 

集落に到着したのは9時ごろでした。祭りが始まるのは10時半からでまだ時間に余裕があったのでちょっとした島散策を行いました。迷わないように集落からはあまり離れず近辺を周っているといろいろなところで道をほうきがけしている人がいてこれから祭りがはじまるんだなという予感をさせてくれます。後から知ったのですが御嶽(うたき)とよばれる神を祀る祠のような場所が島々の各所にあってそこを見て回ればよかったなと思いました...。

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種取祭は一般の人の前では芸能の奉納が主に行われます。種取祭芸能の特色は島言葉による島独自の歌・踊り・狂言を多数継承すると共に島外から伝来した芸能を島独自の芸能へと変容させてきたところにあると言われており、私はこれを楽しみに来たと言っても過言ではないです。

10時半になるといよいよ明け方から儀式や奉納を島各地の御嶽で行ってきたユークイの集団が広場に帰ってきてそれを迎えるンカエという芸能がはじまります。種取祭芸能は一つ前に訪れたアイヌの芸能とは打って変わって全体を通して楽器をたくさん使い、ンカエは小さなドラのようなものを叩きながら大勢の人でとても賑やかに行われます。

芸能は庭芸能と舞台芸能に大別され、庭の芸能は行列という意味のゾーラッキと呼ばれ、晴れやかでかつ力強い演目が中心であり神前に村人の活力を奉納するものです。

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庭芸能が終わると次は隣にある舞台で芸能が行われます。配分としては舞台芸能にかける時間の方がかなり長く舞台芸能は午前中から日が暮れるまで行われます。この次々と芸能が行われていくかんじは二ヶ月前に訪れた遠野祭に近いです。 庭の芸能に対し舞台芸能は優美さと格式を重んじた感動的な演目を基本としており長時間の芸能には観客を和ませ笑わせることも必要とされます。

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舞台のすぐ横にある世持御嶽に参加者全員で礼をし、最初の演目はホンジャーというものからはじまります。

種取祭芸能の演目はかなりたくさんあるので全てに言及することはできませんがこのホンジャーは芸能の統括者である重要な立場であると同時に、実は別の面でも特筆したい事があります。というのも私が読んだある書籍によるとこのホンジャーの崇め奉る所作はアイヌの崇め奉る所作と同一のものが見られるらしく、それは福、富を招き入れる「押す・拝む・こねる」の動作であるとのことです。両極端の地で共通するこのことには個人的にとても興味深いです。

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もう一つこの種取祭、しいては八重山諸島にかかせない演目はホンジャーの次に行われたミルクというものです。ミルクは沖縄の各地でニライカナイ信仰と習合して海の彼方から豊作を運んでくる五穀豊穣の神とされており豊年祭にとって最も重要な神です。お面をかぶっている人はこの祭においては神として一番格の高い人として扱われるらしいです。周りの子供は子供は神の使いだという信仰にのっとったものだと思われます(これは結構各地で言い伝えられていることです)。

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その後の演目をしばらく見てテントで売っていたお弁当(島にんにくが入っていておいしかったです)を食べた後、気分転換に海の方に行ってみました。沖縄の離島には中学生くらいの時小浜島に観光で訪れたぶりでしたが、やはり海は抜群に綺麗で一時11月だということを忘れるほどの南国感を満喫しました。集落から東の方行ったところにある西桟橋というところで普通に観光している若者やドローンを飛ばしている外国人なんかもいました。

それからはまた会場に戻りました。

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日が暮れ長時間の祭りも終盤に差し掛かろうというのにそれに逆行するように芸能は賑やかで激しいものが続き人々とそして御嶽の神を力づけ楽しませてくれました。伝統的な芸能のほかにおじさんバンドの演奏もあったりして笑いました。

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1日中続いた芸能も18時半頃ついに終わりました。と思いきやこの後、一般人も参加できるユークイが竹富島の家々で行われます。私も参加したかったのですがこのユークイに参加すると夜通し抜けることができないとのことで今回は周りからそれを見物することにしました。ユークイに参加する人ははちまきとユークイ歌の歌詞を渡され一緒に歌い、踊り、家々を回ります。ユークイに参加するともっと祭を肌で感じることができそうなので次回は来る時は私も参加してみようと思います。

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普段は18時頃で船は終わるらしいのですが、この日は祭日ということで臨時便が遅くに出ており、それまでユークイを見てから集落を後にしました。

ユークイがはじまる頃には帰りのバスはとっくに終わっており、帰りは徒歩で港まで向かったのですが、当然街灯などはなく星の明かりだけの真っ暗な道で、道中で光る牛の目は若干怖かったです..。それでいて夜はうってかわって寒かったです。

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この日は朝から晩まで本当に祭三昧で帰る頃にはどっぷり疲れましたが、BEGINの島唄などのポップソングなどでしか知らなかった沖縄の音楽、芸能を直に感じることができとても満足でした。