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12月20日(火)西馬音内での取材

19日夜に東京から夜行バスに乗り、20日の明朝に横手に到着しました。そこから奥羽本線で最寄駅の湯沢駅まで向かい西馬音内までの最初の路線バスを待ちます。秋田県はすでに一面雪で覆われており、特にこの羽後町は県内屈指の豪雪地帯であり、住宅街でも2m以上雪が積もることも珍しくないらしいです。バスに乗り西馬音内に向かう道中の町の家々にはすでに雪囲いがされていました。そんな羽後町のキャッチフレーズは「緑と踊りと雪の町」だそうでまさに言いえて妙だと思います。

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羽後町に着いたのは10時頃で小雨が降っていました。前回来た時はすでに日が暮れていたので日の下でちゃんと町を見回してみるととなんとも風情があります。

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着いてすぐに前回祭りの真っ只中で行けなかった盆踊り記念館に足を運びました。中には盆踊りのミニチュアや端縫いの着物、藍染めの着物などが展示されているほか盆踊りの紹介映像が試聴できるコーナーもあり来てからはしばらくそれを見ていましたが、色々な習わしや、前準備などもあるようでやはり現地での資料は見応えが違います。

資料収集はもちろんですが今回は取材をメインにやって来たので、ある程度館内を見て回った後、従業員の方にこの辺りで盆踊りについてお話が聞ける方がいないか聞いてみると「ながや」というお土産屋さんの佐藤さんという方を紹介してもらいました。昼過ぎに向かうことにし、従業員さんにお礼を言って記念館を後にしました。おもしろかったです。

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次に少し離れたところにある羽後町の民俗資料館に向かいました。かなり立派な佇まいで中の展示もしっかりしていました。西馬音内の盆踊りをはじめとしジジエコババエコ、鹿島流しなどの伝統的な祭礼行事を主に紹介するほか、縄文、弥生時代の土器や器などが多く出土したらしくそれらがたくさん展示されていました。

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資料館を出たのは12時頃で町並みの撮影と昼食を食べるために西の方に向かって歩いてみることにしました。川を渡るとなんでも最近できたらしい道の駅があるらしく、ひとまずそれを目指して歩いていきます。町並みは素朴で軒先のいたるところで防雪対策などの雪の町独自の文化を垣間見ることができ、田畑を覆う雪に反射する雲間から時折現れる日の光はいつもよりまぶしく感じます。

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色々見て回った後しばらくして道の駅に到着しました。中はかなり広々としていて「端縫いの郷」という名前の通り物産コーナーには端縫いの土産物がたくさん売っていて私は座布団を買っていきました(邪魔になるので自宅に送りました)。入り口にはなぜかpepperくんもいました。

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道の駅で昼食をとった後、西馬音内の町中に戻りいざ取材、と思った矢先時折降っていた小雨が本降りになってきてしまい、傘を湯沢駅のロッカーに忘れてきてしまった私はけっこうびしょ濡れになってしまいました。このままで会うわけにもいかずどこかで雨宿りがてら乾くまで待とうと思い、施設を探しているとちょうど盆踊り記念館と併設されていた図書館があったのでそこに入ることにしました。入り口でなるべく水気をきって中に入るとあたたかくてかなりほっとしました。せっかくなので盆踊りに関する資料を収集していこうと思い立ち、本を濡らさないように注意しながら本を探しました。実際、ローカルなお祭りになるほど都内の図書館では資料がなかなか置いていないのでこういう図書館は訪問先では意外と重宝します。

図書館では盆踊りに関する資料がいくつかありましたが中でも興味深かったのはある書籍の盆踊りの語源はインドの古代の言葉からきているのではないかという内容のものでした。なんでも「盆」とはインドのウルラバンナという梵語(ぼんご)を日本人がウラボン(盂蘭盆)といいそれをより簡略化したものだということだそうです。おもしろです。

そのほかにも西馬音内の盆踊りに関する資料もいくつか見つかったので図書員の方に資料をコピーしてもらいました。

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15時すぎ頃になるとすっかり雨も止んでいて、今度こそ取材にと図書館を後にしました。土産物屋「ながや」は記念館、図書館からほど近く、橋場から見るとちょうど正面にみえるところにあります。店内にはいると中には盆踊りや秋田に関する土産物はもちろん他にも子供用のおもちゃやプラモデル、人形なども置いてありました。

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ここの店主さんは佐藤良友さんという西馬音内盆踊りで主に囃子をやっている方で、とても気さくでいかにも秋田のおじさんといった風でした。 突然訪れたにもかかわらず、椅子をだして親身に取材に応えてくださりとてもありがたかったです。

厳密にいうと佐藤さんは西馬音内盆踊りの中でも「北の盆」という団体に属していて「北の盆」は保存会ではできない日本各地での公演や、伝統的な形式を守るために立ち上げられた団体です。盆踊りや町の現状、問題点から雪国ならではの苦労話まで長い時間様々なことを教えていただきました。

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話を聞き終わる頃にはすっかり日も暮れていて、佐藤さんにお礼を言って「ながや」を後に帰りのバス停に向かいました。バスを待っていると近くに自転車をとめていたお兄さんが「そこは寒いから待合い場所の室内に入ったほうがいいよ」と声をかけてくれました。気づきませんでしたがすぐ後ろに待合いスペースがあって、あと15分くらいは待たなければだったのでありがたかったです。

そんなこともあって帰りのバスの中で、前回来た時もそうでしたが、やはり羽後町は人情が生きていていい町だなとしみじみ思いました。

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